2024年も4月になってしまいました。
ご無沙汰しておりました、、皆様、お元気でしたでしょうか。
今年は新年早々に大きな地震や事故が起こりましたね。
被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
メディアから流れる映像は、今まで当たり前に迎えていた穏やかな日本の正月からかけ離れていて
本当に気が落ち込んでしまって、ショックを受けました。
多くの方々が同じくだと思います。
私ごとですが、新年の挨拶もするタイミングを失ってしまい、今に至ります。すみません。
年末のブログにも書いていたのですが、この1〜2年が10年経過したように思えるくらいに
いろんな出来事が多くて、それに伴い色々なサイクルが目まぐるしく変わっていってるのだなぁと実感しています。
一見、何も変わっていない周囲の景色だけど取り巻く環境は確実に変化していて
子らが今の私と同年代になった時には未来はどうなっているんだろうと考えることは多々あります。
皆が揃って過ごせること。この日常のありがたみは忘れないようにしたいです。
仕事のこと。DAIROKUは年明けに函館に行ってきました。
以前お世話になった函館蔦屋書店さんで1月に弘前物産展が開催され、その中のワークショップで
相棒でもある津軽千代造窯の佐藤学(ガク)君の手びねり陶芸体験というのがあり、私も手伝いで同行しました。
桜の木の下でマグカップや小鉢等思い思いに制作。
学君とのユニット「room.」の宣伝も兼ね、私の作品も展示。販売はしません。
沢山の方々に体験していただきました。是非、いつか弘前にも遊びにいらしていただきたいです。
1月の函館は寒かった!軽装過ぎる学君を激写。
今年の冬は例年には無いくらいの少雪で、雪掻きに悩まされることが無くてとっても助かりました。
2月も暖かく、このまま春になるかなぁなんて思っていたら3月に雪が降り、寒い日々が続きました。
今も我が家は薪ストーブを焚いていて、なんだかんだで薪の消費は昨シーズン以上かもしれません。
早く暖かくなってほしいです。
冬場は木工旋盤ろくろを習いに、大鰐町(弘前市の隣、車で30分くらい)まで毎日通い続けて
その道の師にお手伝いいただきながらお椀や小皿を作れるようになりました。
とは言え、まだまだ、、、これからも習得頑張っていきますのでよろしくお願いします!!
少雪だったので、通うのが比較的楽だったー。。次のシーズンはどうなるか心配なとこではあります。
オーダーの仕事もしていました。
栓(セン)の一枚板を使ったベンチ
美しい木目とナチュラルな色合いを生かしています。
『地球をたがやし宇宙とかたる』での展示会でもお世話になった弘前市禅林街の正伝寺さんに納品しました。
以前からお使いいただいているテーブルと椅子とのセットアップ、かなり格好良いです。
和室にもピッタリ。
それから、飾り棚も
材は栓です。
オーダーの棚(右)と一緒に形が異なるタイプも制作。
細かな刃物の削りあと
板の割れや節(フシ)はダメージや欠点では無く、木が生きてきた証と捉えて制作しています。
色は焦茶(左)と茶(右)のオイル塗装です。
オーダーいただいていた棚は正伝寺さんに納品いたしました。
以前からお使いいただいている棚(手前)のものよりもサイズを大きくしてほしいとのご依頼でした。
セットで飾っていても可愛いですね。
ベンチに引き続き、飾り棚、この度も誠にありがとうございました!!
最後に、、展示会の様子を
『春の舎 はるのいえ』
4/5(金)〜9(月)に弘前市の藤田記念庭園内匠館にて開催しました。
中村佳世子さん 陶
小松阿維さん 漆
そして私。の三人展、今回で5回目の展示会になります。
前回はコロナ禍、、弘前市内もパンデミックになる境目、、、
展示会最中に様々な規制が出始め、最終日にはお客様がゼロだったことを覚えています。
それから時は経ち・・・
ノーマスクで伸び伸びと展示出来ました。
新たなお客様とも出会うことが出来、皆さんとゆっくりお話も出来て楽しかったです。
次回は再来年。の予定。
開催出来ますように。
弘前はこれから桜の時期を迎えます。
弘前の桜は世界一なんて自負はあるけれど、きっと皆さんにとって一番の桜は家の周りや地元に咲く桜だと思います。
その桜の美しさや眺める景色、穏やかな日常が
ずっと永く続きますようにと心から願います。
季節の変わり目、どうぞ体調を崩されぬようお気をつけください。
日々を楽しんでいきましょう!
はるのいえ
僕が一番欲しかったもの
12月に入り、降雪と気温が低い日が続いていましたが
弘前市、今現在気温も高く過ごしやすい大晦日を迎えています。
週間予報では年明けも穏やかな天気が続くようで
雪の心配がいらないのでホッとしているところですが
今年の正月も1月2日から大雪だったので・・そこは油断せず構えておかなければと思ってます。
12月中旬になって作品を発送いたしました。
十和田湖畔にある『くらしのクラフト ゆずりは』さんへスツール類を
そして
東京千駄ヶ谷にある『CEROTE ANTIQUES TOKYO』さんへスツール、Pino ruck
小物類を送りました。
オーダーの仕事も
年内最後の納品ということで、青森市のお客様の元へ。
以前よりDAIROKUのダイニングテーブルをお使いいただいており、来客時、そのテーブルにくっつけて使える用のサブテーブルのご注文でした。
シンプルな4脚構造ですが天板表面にハツリ仕上げを施し、DAIROKUらしさを出しています。
細長いサイズなので、ちょっとした作業台や玄関に置いたりもいいです。
ご家族皆が揃う年末年始、その楽しく賑やかな場で大いに活躍していただきたいです。
この度はありがとうございました!!
納品といえば、、、遡り、今夏の話になってしまうのですが
座板に栓(セン)の一枚板を使用した贅沢な肩肘ベンチ
背にはオニグルミ、肘には楢(ナラ)、足は楡(ニレ)と色々な木を使用しています。
こちらのベンチを神奈川県横浜市のお客様へ納品いたしました。
お客様との出会いは都内の百貨店での催事にて三角スツールをご購入いただいたのが始まりです。
奥様が秋田出身ということで、色々お話させていただいたのを覚えています。
今年の夏、お客様から弘前を来訪するというご連絡をいただき、7年ぶりの再会を果たしました。
いつもであれば、大きめ家具の納品はハイエースに積んで私自身で行っているのですが
今回は初めて配送会社を使ってのお届けを行いました。
お客様から届いた写真がこちらです。↓
普段はお部屋の中でくつろぐ感じで
天気の良い日はバルコニーに置いて外でビールを楽しむ。これは最高の楽しみ方。
お客様からは「見た目より軽いので、二人で容易に移動できます。部屋内は勿論、外に出しても楽しめます。」とのコメントをいただきました。
玄関ではスツールもお使いいただいているとのことでした。
都内で出会ったご縁から、数年越しの再会。しかも弘前で。
連絡をいただいた時は驚きと感動でした。
青森まで足を伸ばすということ、これは思い切らないと中々出来ないことです。
再び繋いでいただいたことに感謝。。
ありがとうございました!!
今年最後にもうひとつ、お客様から届いた写真を紹介いたします。
岩手県在住のお客様からです。
マグカップ掛け、お皿と皿立て
そして三角スツールとラウンドテーブル
私と同年代のお客様はコロナ禍の頃から出会いました。
展示会の度に弘前にお越しいただいて、実際にご自身の目で確かめて、作品をコレクトしていただいてます。
段々と作品が集まっていく。こういうのを見ると、本当に嬉しいですね。
いつもありがとうございます!!
去る12月27日は父浩之の命日でした。
2014年に亡くなったので10年目を迎えています。
あれから凄く色々なことがあったけれど、とくにこの2〜3年の間の出来事は目まぐるしかったです。
新型コロナ、戦争、物価高、、、世界的な出来事がありました。
そしてそれは今日現在も続いていて
周囲の景色は何も変わらないように見えても、生活の仕方、考え方、皆様もそれぞれに大分変わったと思います。
私も今まで通りに運ばなかったことで、不安や戸惑いがあったのは事実。
ですが、それを払拭したのは自分なりの考え方の変化や大切な仲間からの影響が大きかったです。
これまで様々な場所で展示を行って、「いつかまた」という種を蒔いてきました。
それが少しずつゆっくりと芽を出し始めてきたのを実感しています。
ここまで来た道を振り返ってみたら
僕が作ったもので
たくさんの人が幸せそうに笑っていて
それを見た時の気持ちが僕の探していたものだとわかった
今までで一番素敵なものを
僕はとうとう拾うことが出来た。
(槇原敬之 僕の一番欲しかったもの より引用)
私ごとですが、ご報告。
ご縁があって今年から木工旋盤 ろくろを使っての木地挽きを教えていただいてます。
刃物も自分で打って作ります。
DAIROKUでは木工旋盤の機械設備が無い理由もあるのですが、敢えてその技術に足を踏み入れず
手仕事がDAIROKU流だと今まで進んできました。
先代から受け継いだスタイルに、私は今もその思いは変わらず制作をしています。
だからこそ、もっと柔軟に。
オールマイティーな作り手になることがこれからの自分にとっては必要なことだと思い始めた次第です。
しかしながら、木工旋盤の世界に足を踏み入れると内容は深い深い。
今までのDAIROKUのスタイルに新たな技術を取り入れるのは中々大変なことです。
生意気言ってすみませんでしたと
始めたばかりとは言えどそれは痛感。
本業の制作が落ち着いた合間に通い、数年かけて技術を習得していく予定です。
はてさてどうなることやらですが、またこちらで紹介できたらと思っています。
来年はどんなことが待っていることでしょう。
未来はわからないからこそ面白いんだ。
それでは皆様、良いお年を!
地球をたがやし宇宙とかたる
11/30(木) – 12/2(土)に『地球をたがやし宇宙とかたる』展が開催されました。
場所は弘前市禅林街
お寺が多く建ち並ぶ古くからの街並みは城下町弘前ならではの光景です。(写真は長勝寺)
数あるお寺の中のひとつ、薬王山正伝寺さんが会場です。
今シーズン初の雪が降る中、会期スタートです。
玄関をあがると
1階には正伝寺さんの応接室があり
金の襖の煌びやかなお座敷があります。
私はここで展示をさせていただきました。
雪見障子から眺める雪景色。とても風情があります。
1階奥の間にはインドネシアの伝統的技法、蝋けつ染のジャワ更紗ブランド「BIN HOUSE」が並びます。
↑ビンハウスの日本法人「BIN HOUSE JAPAN」の代表、菊池牧子さん
2階、銀の襖の和室には私の拭き漆のお皿と
room. でお馴染み、津軽千代造窯の佐藤学くんの器が並びます。
そして2階はもうひと部屋
凸研(漆塗りグループ)の葛西彩子さんの作品と
凸研の木村崇宏さんの津軽塗り作品が並びます。
そして、今回のDMにも使われていた絵
こちらを描いた彼岸花奇忌丸さん(ねぷた絵師)の絵画が飾られています。
12/1、2は移動式カフェの「のみものや わんど」さんと、青森産米粉使用のグルテンフリーの焼き菓子「Klich」さんも出店。
手淹れ珈琲や温かな飲み物は佐藤学作の津軽焼のカップで。焼き菓子は私作の小さなPlateでお出ししました。
(写真左:のみものやわんどさん 写真右:焼き菓子のKlichさん)
並べている家具の好きな席に座って珈琲とお菓子を楽しんでいただけます。
今回の展示会開催にあたっての裏話
以前よりBIN HOUSE JAPAN の菊池牧子さん(弘前出身)から「弘前で質の良い展示会を開催したいね」とお声がけをいただいていて
それから時は流れ流れて、いずれかーいつかはーなんて思ってはいたのですが
去年のちょうど今時期、忘年会みたいな席で漆作家でありギャラリーCASAICOのオーナーである葛西彩子さんもお誘いし
「来年、何がなんでも開催しよう!」という話になって宴は解散。
年末になると、それぞれ翌年のスケジュールはおおまかに決まっていたりなので
「まぁ来年は準備期間にして、再来年だね」と彩子さんとは話を勝手にしてはいました。
動きがあったのは年が明けて、、、夏が始まる頃
それまで何も動いてなかったのかい!と突っ込みどころは満載なのですが
やはりそれぞれに忙しく動き回っていたので年内の開催は無理だろうと思っていた矢先
菊池さんからのお声がけが・・・
「とにかく1回目を開催しないことには次が繋がらない。集客は二の次。やりましたってことを形として残さないと!」
そうです。その通り。さすが菊池さんだなと思いました。
無理矢理にでも開催する。それをスローガンに、会期、場所決め、タイトル、展示仲間、、諸々を一気に決めていきました。
勿論、その間にもそれぞれに本業はある訳で、中々苦労したことも多々ありましたが
なんとか年内に開催をすることができ、本当に良かったなと思っています。
仲間一人一人の力は勿論ですが、今回、場所を提供してくださった正伝寺さんには心から感謝いたします。
正伝寺さんは数多くのDAIROKU作品をお使いいただいている大切なお客様でもあります。
あの素晴らしい空間と手厚いサポートが無ければ、今回の展示は存在しなかった。
普段は一般に公開されていないお部屋も含めての展示。
会場の力はこんなにも大きいものなんだと実感しております。
正伝寺さん、誠にありがとうございました。
『地球をたがやし宇宙とかたる』
いかがでしたでしょうか?
津軽富士 岩木山からの恩恵を受けて生きている私たちは
その土地の力を存分にお借りし作品に仕立てていきます。
私たち作り手は、それを生業として生活させていただいているということ
津軽をルーツに持つ作家、青森産の、青森の工芸、持続可能な、SDGS。。。いろんな意味合いを込めて決めた今回の展示名『地球をたがやし宇宙とかたる』
今の私たちだからこそできる、地元青森の魅力発信
大都市には無い魅力がこの弘前、青森、地方にはあります。
これから定期的なイベントとして開催することで、いずれかは首都圏、そして海外からもここ弘前を目指して足を運んでいただきたいです。
↑前回のブログでも同じようなことをお話ししていましたね。
始まりが無ければ 次はやって来ない。
可能性がここにはあります。
長い目で種蒔きをしていこうと思ってます。