DAIROKU blog 不定期更新、始まりました。
只今、4/18。全国的に桜の便りが異常な速さで訪れていましたが
ここ弘前も然り。今日現在、既に八分散りといったところでしょうか。。
今年は桜前線の北上とともに強風と雨が続き、ゆっくりとお花見を楽しむ間もなく春が通り過ぎていく感じです。
冬があれだけ大変だっただけに、もう少しでいいから春の訪れを堪能させて、、、と思ってしまいますが
ふきのとうの精 (我が家の末っ子5歳児。清水森工房庫裏で撮影)
この春の訪れの如く、このひと月の出来事をスピードで振り返って行きます。
先月後半、茨城県での展示会を前に函館からお客様がお越しくださいました。
昨年6月、函館蔦屋書店で『room. visit to HAKODATE』の展示を行った際に出会ったお客様。
弘前が好きで、何度か訪れているとのこと。今回は美術館、博物館巡りの後に
ユニット「room.」の私と学くん(津軽千代造窯)がそれぞれの工房をご案内しました。
清水森工房庫をご案内して
津軽千代造窯では学くんとお師匠の陽久氏がお出迎え。
ゆったり談笑しながらご案内することが出来て、楽しいひとときでした。ありがとうございます。
是非、また遊びにいらしてくださいね!
3/21〜3/26までは茨城県つくば市で展示会でした。
久々の長距離運転です。コロナ禍は車で遠出は皆無だっただけに、もう久々過ぎ。
ハイウェイ運転、楽しかったー!
会場のギャラリーながや門。
築150年の歴史ある門の中にギャラリーがあります。
門をくぐると大きな母屋があり、こちらは築250年程!
こちらの敷地内にはギャラリーの他に、同じ門の中に珈琲屋さんがあって、母屋にはアンティークショップ、宿泊施設。離れの石蔵には作家ものを取り扱うお店が入っていたり
それぞれのお店にファンがいて、とても面白い場所になっています。
この周辺にはこのような大きな門とお屋敷が多くあり、歴史的情緒溢れる感じと
自然に囲まれた長閑さが混在している素晴らしいエリアだなぁと感じながら散策していました。
弘前も城下町ですが、なんだろう、弘前には無い別な感じ。
知らない場所へのタイムトリップ。それがまた新鮮で楽しかったです。
それでは、展示を見ていきましょう。
入り口はこちら
『木の仕事 大湯建太郎 ・ 糸の仕事 塚本てる』どうぞご覧あれ
上を見上げると、大きな梁が楔(クサビ)で組まれています。迫力が凄い。
と、ここまでは私の作品。
全てハイエースに積み込んできました。かなり持って来すぎたかなぁ・・と思っていたのですが
ギャラリー内が広々でその心配はすぐに消えました。
次はお隣の部屋の展示。
こちらは今回ご一緒に展示させていただいた塚本てるさんの作品です。
塚本さんとのお付き合いは父の生前に遡ります。父と何度か一緒に二人展をされていました。
父が亡くなってからは、私も何度か展示をご一緒させていただいています。
塚本さんは糸を紡いで織っていく作家さんです。
柔らかで優しい肌触りのカシミヤ製の大判ストールや麻を使った作品等、季節に合わせたものが沢山あります。
いつもは織りの作品がメインなのですが、今回はバックも数多く展示。
シンプルでいながら計算されているデザイン。
余計なものは要らない、切りっぱなしな感じがとても格好良い。し、何より使い易い。
カジュアルにもモード的にも使える帆布バッグは様々なシュチュエーションで活躍してくれます。
暖かくなったこれからの季節にぴったりの軽やかで明るい雰囲気が漂う展示会場となりました。
今回の展示会の話は以前、東京銀座の歌舞伎座横、木挽町通りにありましたギャラリー『銀座煉瓦画廊』オーナーの竹内さんからいただきました。
コロナ流行前の2019年末で惜しまれながら閉廊されたギャラリーです。
この場所で、私の父も何度も展示をさせていただき、父が亡き後は引き続き私も展示をさせていただきました。
大変お世話になった方からの久々の展示会のお誘いに、今までの成果を見ていただきたい一心で引き受け、初の茨城県での展示会の運びとなりました。
お誘いの話から展示会までは正直、かなり短かったです。丁度、冬が始まった頃。青森は雪のシーズン到来です。
雪かきが主な仕事で、なかなか制作も集中して出来ない日々。
それでも、「いいものを見せたい!」というその気持ちで制作に励みました。
この短期間での制作量は半端では無いと我ながら振り返り、それが凄い力になって、自信に繋がったなって。
今はしみじみ思います。
その思いは一緒に展示した塚本さんも同じくでした。
東京から茨城へ
新たな場所でご縁を繋いでいただいた竹内さんに感謝いたします。
(左から竹内さん、私、塚本さん)
会期中、沢山の方々が足をお運びくださいました。
遅ればせながらこの場を借りまして、御礼申し上げます。
誠にありがとうございました!!
またいつか会える日を楽しみにしております。
お客様からの写真を紹介します↓
楽しく使っている様子が伝わってきますね!ありがとうございます!
初茨城の旅で期待と不安がありましたが、私、図々しくも出会ったお客様のお宅へお邪魔して、お酒とご飯をご馳走になったり
同世代の作家の方にモーニングセットを食べに土浦観光に連れて行ってもらったりと↓
(亀城公園 土浦市)
(城藤茶店)
(モーニングセット 桜ブレンド)
その場の勢いで決定したことが多く、それがまた本当に楽しかったです。
ありがとうございました!
弘前に帰ってきて、私宛に荷物が届きました。
先日、函館からいらしたお客様からの贈り物でした。
紅茶や珈琲、クッキーにクラフトビール。
美味しくいただいてます!ありがとうございます!
そして先週末には東京からお客様が
2020年3月に来弘以来の彼が、結婚をして、今度は奥様と一緒にまた弘前へ遊びに来てくれました。
詳細は→「男子旅」
こんなに嬉しいことは無い。
天気はいまひとつだったものの、こんなベストタイミングで桜を楽しめるなんて、、やっぱ彼は何かを持っている。
それは結婚してより強くなったんではないか?ってくらいに。なんだか頼もしくなってた。
弘前公園を案内して、工房でゆっくり珈琲飲んで時間を過ごしました。
男子旅、あの頃が懐かしい。
また遊びに来い!次回は東京で会おう!
という訳で、長くなってしまいましたが・・・
躊躇無く県外への移動が出来ることや
表情を見て話せることだったり
今まで当たり前だったことがタブーとされていたこの三年間。
その当たり前の日常がどれだけ幸せだったのかと
気づきを与えてくれたコロナ禍の時だったと思います。
未知のウィルス、戦争、、これからどのような未来へ進んでいくかはわからない。
だからこそ、日々を大切にしたい。
そのありがたさを時に忘れてしまうこともあるけど
その時はもう一度振り返って、前に進んでいきたいです。
遠くまで旅する人たちに、あふれる幸せを祈るよ
ぼくらの住むこの世界では旅に出る理由があり
誰も皆、手を振ってはしばし別れる
そして毎日はつづいていく・・
僕らが旅に出る理由
出品のお知らせ
4/26(水)〜5/4(火)
『Botanical Market for Mom』
伊勢丹新宿店本館5階センターパーク
東京都新宿区新宿3-14-1
story
早くも三月半ばです。
弘前市内、あれだけ多かった雪もすかっり消えています。
雪捨て場となっていた我が家の庭には、まだ残っていますが
桜の開花予報も例年より早いということで、だいぶ春めいてきたことを実感しています。
年末から今日まで、この冬はもうめちゃくちゃ制作していました。
もう、今までにないくらい短期間に色々作り上げてました。
振り返れば、大雪もありながら、、体調も崩しながらでしたので、、
正直大変でしたが、出来上がった物量を見てかなりの達成感でいっぱいです。
そんなこんなですが、明後日からの展示会のお知らせをひとつ。
『木の仕事 糸の仕事』
織り作家の塚本てるさんとの二人展となります。
ご縁があって茨城県つくば市に行かせていただきます。
塚本さんとは何度か展示をご一緒させていただいてます。
今回、三年半ぶりに一緒に展示会をするということで、二人とも力が入っています。
そして、私にとっては初の茨城県上陸!とても楽しみで仕方がない。
作品は車に積み込み完了。明日の明け方、出発します。
久々の長距離運転も楽しみです。気をつけて行って来ます!
最近の仕事をずらずらっとご紹介していきますね。
kakuスツール
ラウンドテーブル
CUBEE
ベロベロバー
三角一輪
それからニョロプーンやフォークブラザーズ、デスク、Low table。。
制作と同時にお直しもしてました。
楢のダイニングテーブル
7-8年前に納めたのですが、脚のクサビが下がり過ぎていたので新たなクサビを作り直しました。
それと一緒に塗装もし直しました。
天板は共木の二枚はぎです。贅沢な合わせ。
新品のようになりました。いい佇まい。
無事、市内のお客様へ納品完了です。
森器 オニグルミ 拭き漆仕上げ
こちらは四枚組でのご注文でした。
同じ板から四枚を木取りしています。
重ねた時に、よりわかるエッジの薄さ
ワンプレート的に使っても
銘々皿としてトレーとして使ってもいい。
拭き漆の赤味がかった色が年数を経てまた変わっていく。
刃物の削りあとの擦れ具合とか その変化を楽しんでいただきたいお皿です。
こちらは横浜市のお客様へ発送完了しました。
ちょっとひと息ティーブレイク。
スイートポテト ハリネズミ型。ありがとう。娘。
最後にこちら
栓の Low Table
弘前市内のお寺が立ち並ぶ禅林街の薬王山正伝寺さんに納品させていただきました。
和室に置くとなんだか新鮮です。
このテーブル、何度か写真でも登場しています。
実は、20数年前くらいに父が弘前市内のとあるお店に納めたもの。
そのお店が閉店し、引き取ったテーブルを私がメンテナンス、磨き直しをしていたものでした。
当時、お店で使われていた際は子ども絵本コーナーに置かれていて
このテーブルで自由に絵本を読み、ある時はワークショップでも使われていたようです。
子ども用ということもあって、高さが低めの作りだったんですね。
カッターの傷やマジックのあと等、深くまで浸透してはいましたが、それが無くなるまで磨きあげると
本当に美しい木目が現れます。
こんなに美しい杢(もく)は探そうと思っても探せない。
そして、この天板も共木で作っているのでかなり贅沢。
一枚でも充分な大きさですが、二枚を合わせて使うと迫力が凄いです。
脚も今では考えられなくらいに厚めの材を使っていて
材を贅沢に使っていた当時のデザインがまた逆に新しさを感じる。
私が作ったベンチと合わせても良い感じ。親子共演です。
今のデザイン、昔のデザイン。違和感無く置ける。
やっぱりいいなぁ。
このテーブルを引き取る時、家族皆がそのお店が閉店するとは全く知らずにいました。
閉店数日前に、母と妹がたまたまお店を訪れ、閉店のお知らせの貼り紙と隅に片付けられたテーブルを発見。
その様子から思わず母が「制作者の妻ですが・・・」と責任者の方に申し出、、
引き取りを了承いただいたとのエピソードがあります。
父が亡くなってから翌年の出来事だっただけに、我が家では「父に呼ばれたんだな」って話になっています。
責任者の方も処分に困っていたようで、本当ちょうど良いタイミングだったなって思う。
簡単に壊れるようなものは作っていない。
出来ることなら代々受け継いで使ってもらいたいと思い作っています。
それは、例え家族間でなくても。そのものが歩んできたストーリーを話し、それをご理解いただき、また大切に使っていただけるのであれば
それはもうご縁としか言いようがない。
今話題のSDGsではないけれど
無垢板ならばいずれ形を変えて使うことも出来ます。
その時の住宅環境に合わせて、ダイニングテーブルから小さめの座卓に。
ベンチから一人用の椅子にだって作り替えることも出来る。
長く沢山使ってもらえたのなら、それ以上に嬉しいことは無い。
万々歳だ!!
持続可能なものづくり。
先代の教えをこれからも胸に。
展示会のお知らせ
『木の仕事 糸の仕事』
3/21(火)〜3/26(日)
10:00-17:00 (最終日16:00)
ギャラリーなが屋門(つくば文化郷内)
茨城県つくば市吉瀬1679-1
流行に乗っちゃって
二月です。
いやー、やはり冬は冬。
小雪傾向だった年末から一転。
正月は二日から寒波が来て、その後二転三転。
↑今日の家周りです。もう雪を捨てる場所がありません。
先週は十年に一度の寒波の襲来とともに、地元弘前市の藤田記念庭園内のギャラリーで展示会も開催されていました。
津軽地方の作り手が集まった展示会です。
会期中に私、子からインフルエンザを貰ってしまい、、結局会場に行くことが出来ませんでした。
展示什器や作品に力を淹れていた展示会だっただけに残念。。
↑会期前(藤田記念庭園 洋館)
↑会期後
九日間で景色も様変わりしてしまいました。
雪もずっと降りっぱなしなので
寝ていたくても、雪掻きをしなければ生活ができない訳で、結局は動いてしまう。
熱が下がるまでは結構日数がかかってしまいました。
展示会も無事終わり、昨日搬出。
お手伝いしていただいた方に感謝です。
作品たちは春になるまで冬眠です。
ギャラリーのカフェで弘前のおばんざいランチ。
病み上がりの身体に染み渡りました。
まだまだ雪は続きそうなので、雪とうまく付き合いながら作品作りに専念したいと思います。